【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2022年5月第4週TOPICS
【 蔡総統、日本からの台湾支持に感謝表明 –台日– 】
蔡英文総統は23日、日本語でツイッターを更新し、この1年間、台湾を支持した各国の人々に感謝を伝える動画を公開した。とりわけ、日本からは官民を問わず、「台湾支持の声が多く寄せられた」とし、台日が助け合って絆を深めてきたことを「世界中の人々に知ってほしい」と願った。日本語の字幕が付けられた動画では、最近の国際社会と台湾を取り巻く状況などを紹介。日本に関する部分では、ワクチンの無償供与や、台日が自然災害や感染症などの困難に遭うたび心を一つにして協力してきたこと、日本の政府高官や国会議員らが台湾の国際参加への支持を繰り返し表明していることなどを取り上げ、日本への感謝の気持ちを示した。また、台湾には「民主主義と自由のために貢献する能力がある」と強調。国際機関への台湾の有意義な参加を支持するために声を上げる国が増えていることにも触れ、国際社会が一貫して台湾を支持してくれたことに改めて感謝した。世界保健機関(WHO)総会がスイス・ジュネーブで現地時間22日開幕したが、台湾は招請されていない。一方で、国際社会からは台湾のオブザーバー参加を支持する声が相次いで上がっている。外交部(外務省)によると、21日までに世界71の政府機関や議会などから台湾の参加を支持する声が寄せられたという。
中央社フォーカス台湾:2022年5月23日
【 日本が台湾支持の発言「成果を上げた地域を参考にすべき」 –台日– 】
後藤茂之厚生労働相は24日、スイス・ジュネーブで開催中の第75回世界保健機関(WHO)総会でビデオメッセージ形式で政府代表演説を行い、WHOに対し「台湾のように、新型コロナウイルス対応において公衆衛生上の成果を上げた地域を参考にすべき」だと訴え、「特定の地域が取り残されることによる地理的空白を生じさせないことも、世界全体の感染拡大防止の目的にかなう」と述べた。WHO総会3日目のこの日、台湾と理念の近い日本とチェコに加え、中華民国(台湾)と外交関係を結ぶ9カ国が台湾のWHO総会参加を支持する発言を行った。2日目の10カ国と合わせ、今年のWHO総会で台湾への支持を表明した国は21カ国になった。国交を結ぶ国で24日に代表演説を行い、台湾支持を表明したのは、ハイチ、セントクリストファー・ネビス、ナウル、エスワティニ、セントビンセント・グレナディーン、セントルシア、パラオ、ツバル、ベリーズの9カ国。ホンジュラスはこの日の発言では台湾に言及せず、マーシャル諸島はビデオメッセージが時間超過で中断された。中断前の部分では台湾について発言していなかった。ホンジュラスとマーシャル諸島の両国共に今年の総会開幕前、台湾のオブザーバー招請を議題に加える提案をWHOに対して行っている。外交部(外務省)は25日、報道資料で、国交を結ぶ各国と理念の近い国々が台湾のWHO総会参加への支持をより明確に示したことに対し、「心から感謝を表する」とコメントした。
中央社フォーカス台湾:2022年5月25日
【 バイデン氏、台湾有事の軍事関与は「約束」 海峡の平和と安定支持 –政治– 】
日本を訪問中のバイデン米大統領は23日、岸田文雄首相との会談後に開いた共同記者会見で、台湾海峡の平和と安定を支持する姿勢を示した。また、台湾有事の際、軍事的に関与するかとの質問に「イエス。それが私たちの約束だ」と答えた。バイデン氏は、米国が「一つの中国」政策を取っていることに言及しつつ、「力によって奪えるという考えは適切ではない」と指摘した。ホワイトハウスは記者会見後、バイデン氏の発言について「台湾に関する政策に変更はない」と釈明した。米国の「一つの中国」政策と、台湾海峡の安定と平和への関与を改めて示したものだとし、「台湾関係法にのっとり、防衛に必要な軍事的手段を台湾に提供する約束についても確認した」と説明した。外交部(外務省)は「バイデン大統領と米国政府が、台湾との約束が盤石だと改めて示したことに心からの歓迎と感謝を表明する」とコメントした。また、日米首脳が共同声明で、台湾海峡の平和と安定の重要性を「国際社会の平和と繁栄に必要不可欠な要素」と位置付けたことについても歓迎し、「米国政府と日本政府が台湾海峡の平和と安定を重要視し続けていることに感謝する」とした。外交部は、今回の日米首脳会談によって台湾海峡の平和と安定の維持が国際的な共通認識となっていることが改めて示されたと言及。台湾はインド太平洋地域の一員として、民主主義や自由、人権、法の支配などの普遍的な価値観を堅持し続けるとし、米国や日本など理念の近い国々との協力を深化させていく立場を強調した。
中央社フォーカス台湾:2022年5月23日
【 台湾、ウクライナの医療機関に寄付金 4月からの総額約7億4千万円に –社会– 】
外交部(外務省)は20日、ロシアのウクライナ侵攻により、ウクライナ西部の都市リビウが攻撃を受け、多くの市民が負傷したとして、現地の病院に80万米ドル(約1億円)の寄付金を贈ることを決めたと明らかにした。同部は先月22日にもウクライナにある医療機関6カ所へ500万ドル(約6億4000万円)の寄付を表明しており、寄付金の総額は580万ドル(約7億4000万円)となった。同部によると、寄付金を贈る対象となったのは、ウクライナ最大の小児病院の他、これまでに5000人を超える心臓病患者を治療した医療センターや、最前線から運ばれた子供を含む多くの負傷者を治療する病院など。現地の医療スタッフは台湾人の善意に感謝を示した他、動画を撮影し、現場の状況を説明したという。同部は「医療に国境はなく、人命は何物にも代え難い」とし、台湾がウクライナの医療機関に直接寄付金を贈ることは、同国民に力を与えるだけでなく、国際社会に寄与できる具体的な行動の表れだと強調した。
中央社フォーカス台湾:2022年5月21日
【 日本海軍ゆかりの旧無線電信所を修復へ –文化– 】
南部・高雄市政府は25日、都市計画委員会を開き、日本統治時代の1917(大正6)年に建設され、国定古跡となっている旧日本海軍鳳山無線電信所の保存計画を承認した。今後建物の調査や修復を行い、再利用を図って文化的価値を際立たせる方針だ。林欽栄副市長は同施設について、当時最先端の無線通信技術を有し、東アジアの無線の歴史で重要な役割を果たしたと指摘。円形の敷地をとどめていることも珍しいと語った。また戦後には海軍内の政治・思想犯を拘束、尋問する鳳山招待所、問題があるとされた兵士らを再教育する明徳訓練班だったことに触れ、国防や人権などの面で重要な価値があるとして2010年に国定古跡に登録されたと強調した。市都市発展局の関係者によると、古跡とされた13棟の建物は、長年にわたり補修が行われず、屋根などの水漏れや排水不良、梁(はり)と柱、屋根の骨組みなどの損傷により、全面的な修復が必要だという。市文化局は中央政府に対して7億台湾元(約30億円)の修復予算を申請したと説明。特色ある景観とするだけでなく、地域経済や文化観光の促進に期待を寄せた。
中央社フォーカス台湾:2022年5月26日
【 同性婚支持、法施行前より23.5ポイント上昇 –社会– 】
行政院(内閣)性別平等処は22日、最新のジェンダーに関する世論調査の結果を報道資料で公表した。「同性同士のカップルには合法的に結婚する権利がある」と答えた人は60.9%で、同性婚を認める特別法施行前の2018年調査時の37.4%から23.5ポイント上昇した。台湾では2019年5月24日に同法が施行され、アジアで初めて同性婚が法制化された。同処は同法施行3周年を前に世論調査を実施。今月4日から6日にかけて20歳以上の男女を対象に電話で調査し1076件の有効回答を得た。同処は、調査の結果から国民のジェンダー平等に対する意識が向上し続けているのが分かると指摘。中でも同性愛者に対する理解度の上昇が最も顕著だったとした。同処によれば、同性パートナーの養子縁組や子供の養育に関する理解も広がっている。「同性パートナーに養子縁組を認めるべき」と71.0%が回答し、「同性パートナーも子供を適切に養育できる」と71.8%が答えた。この他、「男性の責任はお金を稼ぐことで、女性の責任は家族の世話」に72.9%が賛同しないとし、「妻は夫より家事に多くの時間を割くべき」との考えには78.7%が賛同しなかった。同処によると、同法施行から先月末まで7906組の同性カップルが婚姻届を提出した。
中央社フォーカス台湾:2022年5月22日