北海道空知日台親善協会

新型コロナウイルス感染拡大を抑えるためのお願い(北大COI 玉腰研究リーダーからのメッセージ)

北海道と北海道民 を愛する皆さまへ
北海道内の新型コロナウイルス感染拡 大 を抑えるためのお願 い
2020年 11 月 4 日

北海道大学医学研究院公衆衛生学教室教授
北海道大学COI 研究リーダー        玉腰暁子

札幌市、北海道の新規陽性患者数の増加傾向が続いています。北海道では、警戒ステージを判断する7つの指標のうち5つが基準を越えたために10月28日からステージを2に上げ、同日より2週間を集中対策期間と定めて協力を依頼しました。11月2日の患者数は、過去最多の96人という状況です。しかも、ここしばらくは札幌だけで感染が流行しているように見えていましたが、最近は道内各地に広がり始めているようです。
新型コロナウイルス感染症対策は、感染しても無症状あるいは軽症の方も多く、また、感染から発症までは1~14日、平均して5~6日と考えられています。したがって、今、道内で皆さんが行動を見直した結果は2週間程度経たなければ見えてこないこととなります。そして、症状が出る前でも人に感染させうることがわかっています。重要なのは、だれもが感染しうる、感染させうると考えて行動すること、体調が悪い場合には早めに休み、検査を受けることです。
感染を疑っていない状況下で、家庭でマスクをする、食事の時間をずらす、小声で話すなどの予防策を講じ続けることは困難です。症状の出にくい若者から中年層へ、中年層から高年層へと家族内の感染が広がることが懸念されます。感染者数や濃厚接触者が増えれば保健所等の行政機関の負担が増え、重症化しやすい方たちに広がれば医療機関に多大な負荷がかかります。この数日、自分がどこに立ち寄ったか、誰と会ったか、覚えていらっしゃいますか。外食された場合、そのお店で感染者が出た時に連絡してもらえるようにしていますか。人同士のつながり・接触を確認できるようにしておくことは、次への感染を防ぐための第一歩です。
一方で、感染した人は通常の生活を送る中で感染しており、その感染は避けられないものであったことを忘れず、感染者やその家族、周囲の方に接してください。体調が悪い方、感染が心配される方、感染した方が気兼ねなく症状を伝え、安心して休み、治療を受けられる環境、社会に復帰できる環境を皆さんの心構えで作り守ってください。そして、医療現場や介護施設など、感染が広がれば大きな被害が生じる場所にウイルスが持ち込まれないようにしたいものです。
皆さまには、今後とも、ご自身と大切な方、そして北海道を守るため、デマに惑わされることなく、引き続きリスクを避ける行動をとられるよう、お願いいたします。

★皆様へのお願い
(1) 「換気の悪い密閉空間」「人が密集している」「近距離での会話や発声が行われる」ことが重なるような場は避けましょう。
(2) 体調が悪い時は外出を控えましょう。
(3) 手洗いの習慣を維持しましょう。
(4) 人混みが避けられない場所ではマスクを しましょう
(5) 自分自身も感染者になりうると」考えて行動しましょう。